店舗スタッフ
高橋 俊成さん 36歳
年収 480万以上 勤続年数 0年6ヶ月

神奈川県出身。鮮魚店でのアルバイトがきっかけで接客業に惹かれ、ナイトレジャー業界に飛び込む。真面目で正直な性格からスピード出世を果たすも、大金を手にしたがゆえのおごりで挫折してしまう。その後、半年間のニート生活を経て同業界に復帰。現在は『しろうと娘』で接客業を中心に活躍している。
母子家庭で姉が3人という女所帯育ち。将来の夢は、正月に家族全員が気兼ねなく大の字で寝られるマイホームを建てること。

“バカ正直で真面目な性格”が愛されたゆえん。鮮魚店でのアルバイトを皮切りに、本格的に接客業を志す


――人当たりがよさそうに見えます。

接客業をやってる身としては、そう言ってもらえるとうれしい限りです。
でも昔は女の子みたいにナヨナヨしてて。母子家庭で姉が3人いた影響かな(笑)。そんな少年だったからあまり友達もできずじまいで、高校のときなんてバイトに明け暮れてましたね。
ちなみにバイト先は近所のスーパーの鮮魚店で、周りの従業員はおじさんやおばさんばかり(笑)。ただ店長がよくしてくれましてね。たかがバイトの僕に対してすごく親身になってくれたり、社員だけの食事会に参加させてもらったり。

――かわいがられてたんですね。

たとえば仕事でミスをしたら普通はみんなうまくごまかそうとするけど、僕は包み隠さずちゃんと報告してた。その結果、店長は「よくも悪くも、お前はバカ正直で真面目なヤツだ」って評価してくれたみたいで(笑)。
でも20歳のとき、音楽で勝負したい気持ちが強くなって辞めることにしたんです。そのときも「ずっと働いていてほしかったけど、お前が決めたのならそれが一番いい道だと思う。今までありがとう」と背中を押してくれまして。当時の僕にとって、本当の父親のような存在でしたね。
その後は、ライブハウスで見つけた仲間とバンドを組んで、都内を中心にライブ三昧の日々。結局メジャーデビューには至らなかったですが、それなりに充実した5年間ではありました。

――なぜ辞めることに?

好きで始めた音楽活動だったのに、次第に「なんか違うな」と感じ始めてしまって。うまく言えないんですが、鮮魚店でのバイトのような“直接人と関わる仕事”をしたかった。心のどこかで接客業に未練があったのかもしれませんね。

――それで接客業の道へ?

はい。バンド時代によく客として通っていたモツ鍋屋さんでホールスタッフを。あいかわらずバカ正直なヤツでしたが、上司からもお客様からもかわいがってもらえてたと思います。
そんな感じで接客業の楽しさを実感しながら働いていたんですが、入社して2年目に突然閉店することになりましてね。その店は本店が福岡で、九州エリアが主戦場。ありがたいことに上司からは「本店で一緒にがんばってみないか」と誘われもしました。でもさすがに福岡へ行く決断はできず、転勤の話はお断りすることにしたんです。

高収入を求めたナイトレジャー業界でスピード出世。“初心を忘れた男”を待ち受けていたのは途方もない挫折


――その後は?

同じ飲食業界も考えたんですが、やっぱりやるからにはもっと稼ぎたい。そんな思いから、ナイトレジャー業界一本に絞って仕事を探しました。何回か利用したことはあったので、抵抗感みたいなものは一切なかったですね。
思い立ったが吉日ということで、求人誌で一番条件がよかった新宿のグループ店に飛び込みで面接を。バカ正直さが功を奏したのか、即採用でした(笑)。

――業務面では問題なかった?

店の清掃や接客はもちろん、女の子のサポートなど、仕事は思ったより多岐にわたりましたが、社長の教えだった“素直・謙虚・誠実・感謝”の気持ちを忘れずにがんばってましたね。そうしたら徐々に数字にも表れるようになってきたんです。
愚痴も吐かずに女の子の面倒を見てたから、自然と出勤率が上がり、売上も上がる。後輩にも慕われ、2年目には店長、3年目にはエリアマネージャーも任されることになりました。

――すごいスピード出世。

順風満帆でした。
ところが月給100万円を超えたあたりから付き合う人間が偉い方ばかりになって、自分の身の程を勘違いしてしまったんですよね。前の日飲みに行って二日酔いで出社したり、営業中に中抜けしてパチンコへ行ったり。その結果、いつしかみんなにそっぽを向かれ、店全体もギクシャクして売上は下降線。社長からの「イチからやり直せ」という言葉に対しても、「またイチからとかないですわ。それなら辞めさせてもらいます」って反発して辞めてしまいました。

――大金を手にしたことで変わってしまったと。

もう傲慢な人間そのものでしたね。ただこのときは結果を出した実績から、別のナイトレジャー店でも店長として迎え入れられまして。だから「俺は間違ってない。俺はデキるヤツなんだ」という変なプライドは捨てられなかった。でもこんな人間ではすぐにボロが出るのは当たり前。人間関係のトラブルも絶えず、何もかも嫌になって逃げ出してしまったんです。
その後は実家に戻って引きこり。一日中寝てたり、スマホゲームやったり。病院に行ったわけではないんですけど、軽く鬱状態だったのかもしれませんね。

出直しを誓い業界復帰。“自分の原点”に立ち返り、すばらしい仲間とともにエリアナンバーワンを目指す


――そこからどうやって立ち直った?

半年ほど経った頃に昼間の日雇いの仕事を始めたんですが、とにかく毎日がつまらなくて。
そんなある日、友達に今の仕事の愚痴を話してたときに言われたんですよ。「夜の仕事って激務かもしれないけど、毎日が刺激的だったでしょ? 別に日雇いの仕事が悪いとは思わない。でも高橋さんが求めてるのはそこじゃないんじゃないですか」って。
なんかもう、雲が晴れていくような感じでしたね。「バカ正直で真面目にやってたときは結果が出てた。失敗したのは自分のおごりじゃないか。だからもう一度がんばってみよう」と。
思い立ったが吉日(笑)。「池袋 高収入 男子求人」で片っ端から求人を検索しましたね。

――なぜ池袋を選んだ?

過去の経験上、池袋は都内でも有数の激戦区と感じていたからです。気持ちを新たにがんばると決めた以上、どうしても池袋の店で働きたかった。まあ、前の店と被らないエリアだったのも理由の1つではありますが(笑)。

――『Kind Group』に応募したきっかけは?

求人内容ですね。そこにはグループの方針が書かれていたんですけど、すごく誠実さが伝わってきまして。
面接してもらったときも「うちはお客様に愛される店を目指しています。その結果を受けてグループが成長していくものだと考えているので、店舗拡大が目的ではないんです。地道にがんばっていけますか?」という話を聞いて、「ここしかない」と心に決めました。

――現在入社して半年。どんな思いで仕事に向き合っている?

バカ正直で真面目であること。ある意味、僕の原点ですね。未経験スタートの頃の気持ちを忘れないよう、日々自分に言い聞かせて業務に取り組んでいます。とはいえ、経験してきたことは少なからず活かせるから、仕事自体はすぐにこなせるんですけどね。おっと、いけない。また勘違いしてしまうところだった(笑)。

――(笑)。今後の目標は?

月並みですが、やっぱり池袋ナンバーワンの店を目指すことですね。それには商品となる女の子だけではなく、我々スタッフの接客もナンバーワンでなくてはいけません。うちはすばらしい社長と仲間に恵まれていると思いますので、必ず達成できると信じてコツコツがんばっていきたいです。
個人的には1年以内に店長になって……。ダメだ、ダメだ。また勘違いしてしまうところだった(笑)。